秋華賞の予想

投稿者: | 2019年10月13日

難解といっても、いつも簡単じゃない競馬

2019年秋華賞。難解なレースになりました。
桜花賞馬もオークス馬も不在。
ここに来て台風の影響もあり、かなりの重馬場になりそう…と思ったものの多少は回復するのでしょうか。朝の時点での発表は重。馬場適性は出る上に、土曜のレースでは内側を大きく開けて走っており、レース運びなども大きく変わるでしょう。
その台風は関東馬の輸送に影響し、通常より1日早い輸送で1日長い競馬場滞在になり、馬によっては1日早い追切をしています。リズムが狂うか、高いテンションで1日を過ごすことになり悪影響か、はたまた、早めに移動できて1日気持ちを落ち着かせてレースを迎えられるのか。

こんな状態なので『まっとうな予想はしないほうがよい』ように思います。
オッズのつかない馬券を買うくらいなら、馬券買わずに見てたほうがいいでしょう。
むしろ荒れるんじゃないかと決めつけて、当たれば喜ぶという考えで行きます。

傾向分析をして意味があるのか

これだけの重馬場とか、その他の条件が重なると適正とかレースの傾向とは関連性が薄まると決めつけます。

以下の勝鞍を見ていくと、ダノンファンタジーが圧倒的に見える反面、けっこうな人気馬でも2勝とか1勝とか、なかなか選びづらいです。さらに、人気になる馬の中には、凄まじい強さのアーモンドアイの前はかなり遡らないと出現しないような、オークスから直行組がいます。

5勝馬


ダノンファンタジー(重賞4勝! 阪神JF勝ち)

4勝馬


なし

3勝馬


ブランノワール(条件戦)、クロノジェネシス(クィーンC、阪神JF2着、桜花賞・オークス3着)、レッドアネモス(白百合ち)、サトノダムゼル(条件戦勝ち、3戦3勝)、コントラチェック(フラワーC)、パッシングスルー(紫苑S)、エスポワール(条件戦)

2勝馬


トゥーフラッシャー、ローズテソーロ、カレンブーケドール(スウィートピー、オークス2着)、シェーングランツ(アルテミスS)、フェアリーポルカ(紫苑S2着)、シングフォーユー(条件戦)

1勝馬


メイショウノブシ(取り消し)、ビーチサンバ(ローズS・クィーンC・アルテミスS2着、阪神JF3着)、シャドウディーヴァ(フローラS2着)、シゲルピンクダイヤ(桜花賞・チューリップ2着)

各馬の予想

ダノンファンタジー

今回、あえて、切ります。気性面の心配や距離適性に不安がある中、重馬場で、内側大荒れの中での最内枠。それでもこの相手なら断然格上だという見方もできます。だからこその一番人気ですが、レースは荒れると見るなら切らなきゃいけない馬です。
前走レコード勝ちの反動も少しは気にしたいです。中3週なら大丈夫とか、今の調教技術なら大丈夫とも思うものの、それだけ全力で走ってしまってダメージがゼロというわけではないという観点から、切る理由を無理やり見つけた感じです。レコード勝ちする馬に重馬場は向かないだろうという屁理屈も見つけられます。
調教も、気を抜きそう、まっすぐ走ってくれるか心配…という印象。馬体はいい雰囲気で、調教の走りもよく、能力の高さは理解できます。状態はいいのでしょう。

クロノジェネシス


乗り込みは足りているとはいえ、オークス直行組。それでも勝てるほど強いかと言われれば、桜花賞とオークスともに3着の実績からは心配もあります。夏を越して成長があるのか、長期休みで気が抜けたりしてないか、期待と不安が混じって、不安視することにしました。
しかし、クィーンCでは、ここでも人気のオークス2着馬カレンブーケドールやビーチサンバを退けています。府中のレースは実力勝負。いや、2月のレースなんて空き巣みたいなもんで強い馬がいないタイミングを狙って少頭数を勝ってきた。これも、どちらにも考えられます。
調教はいいタイムの割に並走馬をかわせません。手前を走る他馬でよく見えなかったのはありますが、それ以前に手前の馬がキリンみたいに首が高くてびっくりするほどとなると、首を上手に使っているであろうクロノジェネシスがその馬に先着しないのは残念。
その結果、この馬は買わないことにします。本当に実力があるならGIの2戦ともに3着なんて位置にはいないでしょう。

ローズテソーロ


新馬戦で大負けする牝馬なんてあっさり切るものだし、この成績からも狙いづらいです。前走が6着も切る材料。
この馬の驚きは土曜の午前中とか3倍を切る1番人気だったこと。誰かが大量に馬券を買ったわけですが、間違えて買ったんでしょうか?
調教がけっこういい感じに見えて、2走前の両津湾特別の勝ち方もいいです。直線が長くて平坦で、かつ良馬場の新潟で差しが決まったからといって、直線短め(坂はないけれど)で重馬場になっていてみんなを外を回るからその外に回したら厳しいという京都2,000mでは参考にはしづらいとも言えます。母の父アグネスデジタルなら馬場もこなしてくれるでしょう。父のハーツクライは好きですが重適正となると心配もあります。
買いたくなってきましたが、騎手が嫌いなのでやめておき…いや、買うかな…。今回は穴馬狙いとキメたので、買います。

ビーチサンバ


気になっていたのと、福永騎手のコメントとか、応援したくなる馬です。しかし、調教が期待した程に良くは感じなかったこと、ローズSの2着も惜しい2着ではなくて、うまくやったなという2着。ダノンファンタジーやクロノジェネシスなどの馬よりも低く評価します。叩いて良くなるという期待をしたいけれど、1勝馬の身で次に備えてトライアルで段ファンタジーに負けてもいいという仕上げをしてたら次はないですから。実力負けと判断します。そうなるとここで買う気にはなりません。

カレンブーケドール


これは調教の具合を見て買うか決めようと思っていたら、可もなく不可もなしという状態で、これが来るという印象はありませんでした。本番には繋がりにくいと言われている紫苑S組で惜しい負け方ではなかった馬。つまり、次はもっとうまく乗れそうとか、トライアルを叩いて本番で走りそうとか、そのときに負けてしまったけれど惜しかったというのではなくて、最後は伸びきれずに敗退という印象です。ここで3番人気だというなら、切ってもいいかなと思ってしまいます。

シャドウディーヴァ


GIでの乗り替わりがいいわけもなく、1勝馬であり、重馬場には向かなそうなハーツクライ産駒でもあります。調教がよく見えました。印象だけで言えば、一番いいくらいに。それなので買うための材料を探してみます。フローラSを2着時の勝馬ウィクトーリアはオークス4着。当時は1勝馬同士で決まったGIIでした。ウィクトーリアのローズSは2着といってもいい走りでしたから、故障で引退は残念。その馬が外を突き抜けて勝ったフローラSでも、このシャドウディーヴァも狭い内で抜けづらい中をなんとかすり抜けて2着。極めて接戦でした。最内を上手に走って最短距離でラッキーな騎乗ではなかったと思います。それならウィクトーリアをものさしに考えて人気薄だからこそ狙ってみたい馬にします。

シェーングランス

藤沢厩舎、武豊騎手。なんとなく買いたくなってしまいますが、それはやめておきましょう。アルテミスSの勝ち方はとてもよかったし、その2着はビーチサンバです。
でも、それ以降の成績を考えると上積みは厳しいと見ます。2歳しか勝鞍のない馬。成長力で他の馬に負けてしまうかもしれません。
藤沢厩舎の調教はいつもの馬なりで、それを理解して見ると妙によく見えてしまう馬がいます。ここでは可もなく不可もなしとして、あえてとりあげない馬です。

フェアリーポルカ

紫苑Sのレベルをどう評価するかによりますが、紫苑Sの1着2着はレースとしてはいい走りをしたと思います。(3着馬のカレンブーケドールのレースっぷりが期待値以下になってしまった、という意味ではあるけれど1着2着の接戦は良かった。3着との間に壁がありそう。)
しかし、調教ではピンとくるものがありませんでした。タイムも出ているし、悪いと思う走りでもないけれど、ここからGIで勝負をするという意味ではあと一歩。買うかどうかは悩みますが、フローラで5着に続き、オークスが二桁の16着ではやめておきます。

レッドアネモス

調教の走りはけっこうよく見えます。おお~これだ~と思うほどではないから買わないけれど、かなり惹かれるものがあるような力強い走りです。その力強さという点では重馬場も向きそう。父のヴィクトワールピサは重も行けたでしょう。母の父のサクラバクシンオーの産駒は、サクラユタカオー譲りの重はからっきし。この馬の成績から、この重馬場では買えません。

サトノダムゼル

サトノとつくだけで、いくら払った馬なのかと考えてしまいます。せりじゃなくて庭先取引なのかな。3戦3勝の上がり馬。デビューが遅く、やっと間に合ったGIです。サンデーサイレンス産駒でいい馬なのでしょう。
これもバッサリ切ります。調教も悪くはないけれど、どこか子供っぽく、馬体も小さく見えて迫力がないです。このあと成長してくれば話は変わるのかもしれませんが、今の時点で買いたいと思う程ではなくて、3戦3勝とはいえ重賞すら走ったことのない馬にそこまでの期待はできないです。
ただし、困ったことに、この馬は重馬場で2勝しています。とはいえ、その2戦はともに雨は上がったあとで重ではあるけれど最内に入る馬もいる程度に悪くない馬場でした。人気がないなら買うかもしれませんが、「サトノの馬でしょ? 大金払って買ってる馬なんだから条件戦くらい勝つでしょ」と冷めた目で見るかもしれません。

シゲルピンクダイヤ

1勝馬。そこが最大のネック。実績としてはチューリップをなんとか間に合わせて2着優先出走権奪取、桜花賞もグランアレグリアの2着。でも期待したオークスは12着。休み明けのローズも4着。この成績ならローズで100%仕上げをしてくるわけがないとするなら、ここで上積みがあるかどうか。調教映像は前半はとても良く見えて後半が少し残念。しっかり伸ばしてほしかったです。その意味から、かなり半信半疑で、強くは取り上げづらいです。距離の壁も感じて、どちらかというと切りたい方。

コントラチェック

こまったことに藤沢流の可もなく不可もなしの調教。そしてルメール騎乗。だからといってオークスから直行とか強気のローテーションでいけるほど圧倒的ではないです。
買いたいけれど強くは押せないという印象です。ルメール人気は勘弁してほしいです。馬場を考えれば先行できる馬はそれなりに有利です。

パッシングスルー

こういう感じの調教は好きです…と書いてタイムを見たら、なんだよ派手だけど時計出てないじゃん…という微妙な馬。紫苑Sの勝ち方は良かったと思うので、あとは重馬場適性ですが、これもまたよくわからないです。母の父のクロフネからすれば得意でもいいけれど確信がありません。そして変速輸送も少々心配。
しかし、人気が出ないなら、これは買ったほうがいいでしょう。

エスポワール

直前2連勝で見てしまうけれど、条件勝ちで間もあいて、さらに重賞を走ったこともない馬です。重適性は過去のレースを見るとありそうです。これで調教にこれだという印象があれば買うのですが、そこまでのものはなくて、可もなく不可もなしの感じ。
買うグループに入れておきましょう。

ブランノワール、トゥーフラッシー、シングフォーユー

切ります。

買うのはボックス

ローズテソーロ、シャドウディーヴァ、コントラチェック、パッシングスルー、エスポワール。レッドアネモスどうしようか…と悩むところ。

あえて印をつけるとすれば、以下のような感じ。

◎パッシングスルー
○エスポワール
▲コントラチェック
△ローズテソーロ
△シャドウディーヴァ
△レッドアネモス

最終的にはパドックを見て決定。