2024年5月 Windows Update で不具合? Hyper-Vゲストが保存完了から回復しない

投稿者: | 2024年5月24日

2024年5月の Windows Update を適用したら動きがおかしくなった

実行しているものが、Windows 11 Professional の クライアント Hyper-V なので、サーバー OS の Hyper-V では動きが違うかもしれません。
再現性はあり、2台のWindows 11 マシンで試しています。
(GIGABYTEのB760M-DS3Hにcore i5 12500、メモリ16GB 4枚、SSDは、M.2と2.6 SATAとHDDをそれぞれ2つずつ、
GIGABYTEのB770M-DS3Hにcore i5 13500、メモリ32GB 2枚、あとは別製品でストレージの構成は類似)

例えば、ホストを再起動するような場面で、ゲストを自動、または手動で「保存」すると、ゲストが起動できなくなります。

主なポイント

ゲストが自動で「保存状態から」復帰しなくなります。
つまり、シャットダウンしてあり、そこから起動する分には問題はありません。

実際にはホストがサーバーOSのの場合は(クラスター、スタンドアローンともに)確認していません。
発生するかもしれないし、しないかもしれません。マイグレーションで発生するかどうかも試していません。
Windows 10 ではなく、Windows 11 のクライアントHyper-Vです。Windows 10 のホストは試していません。

そうていされるとしたら、停電時でUPSがありホスト側が「ゲストは稼働時の情報を保持する意味で保存して」シャットダウンするケース。
スタンドアローンの二階建てなどで使っていて、「ホストを落とせば全部落ちる運用」をしているケースで、ゲストはシャットダウンではなくて保存にしてある場合。このようなケースでは、Windows Updateのあとに気軽に再起動をかけてしまって、ゲストが「自動で保存されて、起動時に復帰するだろ」なんて思っていると「復帰しない」ということになります。

結論を言えば、当座の起動だけならば「保存完了になっているゲストを右クリックして『保存された状態を削除』してやれば解消」します。
恒久的な解消にはならないので、それは『構成バージョンのアップグレード』を行ってください。
発生しているのは構成バージョンが9.0(Windows 10のクライアントHyper-V環境からエクスポート~インポートで移行したもの)であり、構成バージョンが11.0のものでは発生していません。

なお、保存完了の状態(起動しない状態)を保持したまま、構成バージョンのアップグレードはできません。

詳細

ホスト側をWindows Updateで更新しなくても、ゲスト側を更新していると発生するようです。
また、ホスト側を更新してしまうと、ゲスト側は未更新でも発生してしまうようです。
メッセージにTPM云々とあったものの、このWindows 10はセキュアブートにはチェックが入っていますが、トラステッドプラットフォームモジュールを有効にするにはチェックが入っていません。

細かいことはどうでもよくて、今月のWindows Updateを当てる前に、ゲストを一度シャットダウンして構成バージョンを11にしておいたほうがよいであろう、ということ。
特に、前の構成バージョンの仮想ゲストとなると、別の基盤からエクスポート~インポートしたとか、基盤のみの更新をしてゲストは移行だったという例で発生するように思います。